トウキョウソナタ
マルコムX
不都合な真実
ビューティフル・マインド
ツォツィ
ジーニアスパーティ
を借りてきた。

ずっと見たかった、黒沢清「トウキョウソナタ」は新作だったので、今見た。
今作もよくある一般的な日常を写していながら、その中に潜む閉塞感だったりジレンマだったりを浮き上がらせている作品でした。アカルイミライのように。
で、今作のメインステージは家。家庭。家族。
一家四人、それぞれの生活におけるそれぞれの悩みが、ソナタのように共鳴していく。
最後のドビュッシーの演奏は、最後に取り戻した家族の調和を表現してたように思える。
そして家を描いていく背景で、今の世の中を象徴的に表す設定が多く盛り込まれていた。
派遣社員、イラク戦争、給食費の未払い、熟年離婚(未遂)、強盗、自殺、
次々に巻き起こるこれらの出来事は、この家族が決して特別ではない、「ザ・今の日本の姿」であることを表している。
おれは、こういう家庭が溢れている現代で、経済的にも精神的にも恵まれている家庭に生まれた自分が、どういう態度をとればいいのか、すごく考えてしまう。
恵まれた環境にいる限り、なにも見えてこないのはわかってるんだけど・・・。
募金をすればいいとか、そんな免罪符みたいなのはオカシイ。
自分の実を呈して慈善活動をすればそれでいいのか、んー根本の問題を突いてない気がする。
やっぱり、この映画の監督の黒沢清を含めた、「表現者」であることが唯一、良い行為だと思う。
モラルの波及は作品を遠してしかありえない。
だって、個々人の結びつきは、どうも距離感がある。
いきなり戦争や道徳の話をするわけない。
じゃあ、唯一、表現だけが、受け手の心にダイレクトに真実を訴えかける、社会的行為だと言えちゃう。
でもマルクスが絶対的正解を示したわけじゃないけど・・・・。
なにをもって正しいというんじゃい?
はいいっつもここでいきづまるーー。
とりあえず、キョンキョンがかわいすぎた。
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